デイアジ初心者の雑記帳

アジングを中心に、お手軽お気楽な釣りについて綴っています。

エステルラインの嘘

アジングのジグ単にエステルラインを使用されている方も多いと思います。

このエステルライン、色々な情報がありますが、以下のような特徴が記されています。

・伸びが無く高感度

・風に強い高比重1.35

・吸水しない

・劣化しない

この吸水しない、劣化しないは実は嘘で、ナイロンのようにガツガツ吸水はしませんが、それでもPEの約10倍は吸水しますし、外的要因により劣化もします。

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ではエステルラインはどのように劣化していくのでしょう。

まずラインの表面がツルツルではなくなります。

同時に透明度がなくなって行き、最終的にはザラザラになり、少し良い型の魚とのやりとりで破断するようになります。

雑誌やメディアの情報では、原因は魚を掛けた時の伸びだから、釣行毎に先端から数m切れば良いと言うものがほとんどですが、素材の性質上それだけではありません。

①紫外線による劣化

エステルラインの素材はPET

ポリエチレンテレフタレート

この素材は波長325nm、所謂UV-A(A波長の紫外線。地上に降り注ぐ紫外線量の約9割。肌に有害)に弱く、紫外線劣化します。

加水分解による劣化

PETは加水分解されます。

加水分解とは水の作用により構成分子が分解する反応です。

エステルの場合、加水分解は鹸化と呼ばれ,酸とアルコールが生じます。

つまり、水に浸ければ劣化は起こります。

③応力、ひずみによる劣化

想定外の大型魚とのやりとりによる伸び、ラインを巻いた時の潰れなどが起こります。

④異物によるキズ

塩水やゴミ、流れ藻などでもラインにキズは入り劣化します。

これらの要因により、エステルラインの寿命は思ったほど長くはありません。

同じ号数のラインで言えば、フロロカーボンの方が遥かに劣化速度は遅いです。

メリットばかりが取り沙汰されるエステルラインですが、やはり一長一短はあります。

使用するラインのメンテナンスと日常的なチェックは必ずやっておきたいですね。

 

ちなみに、使用後のエステルラインのメンテナンスは、編み込んであるPEラインのような潮噛みはしませんので、サッと水で塩水を洗い流して、キッチンペーパー等で、出来る限り水分を拭き取り、乾燥させましょう。