マアジの産卵場所は東シナ海で、黒潮に乗って日本に至ると言われますが、瀬戸内海のアジは瀬戸内海で独自の生態系を築いているものと思われます。
そのなかでも魚影の濃いエリアとそうでないエリアがあるのには何か理由があるのではないか?
自分が経験した中国地方3県(山口県、広島県、岡山県)のアジの生息数や接岸時期から考えると、100%居ない訳ではないですが、浅く流れの少ない場所だとアジも極端に少ない傾向があります。
例えば広島湾、三津湾、三原瀬戸、水島灘付近はアジの接岸時期が限られ、数も少ないです。
逆にアジの数が多く、周年狙えるのは山口県の周防大島、上関、広島県の斎灘、来島海峡付近。
これらの地域の共通点は水深があり、干満による潮流が良く動く場所です。
下の図は干満による潮の流れです。
先に挙げた潮が動く海域がよく分かると思います。
▼来島海峡 満ち潮
▼来島海峡 引き潮
▼大畠瀬戸 満ち潮
▼大畠瀬戸 引き潮
潮が動くと餌が運ばれ、水温変化が少なくなるため、アジが居着きやすくなります。
彼らはそういった場所の比較的穏やかな内湾や港湾で産卵し、成長、生息しているものと思われます。
これには海水温や塩分濃度なども影響してきます。
▼瀬戸内海の代表的な魚種の生存可能水温と適水温。
更に下の表は、私の経験した地域だけとなりますが、年間を通して20cm以上のマアジが釣れた(産卵や捕食目的で接岸した)場所と時期を表にしたものです。
マアジの釣れていない地域はコノシロやサッパが多く、比較的浅くて塩分濃度が低いのかもしれません。
干潮時に干上がってしまう干潟もあれば、遠浅な海域でもあります。
もちろん釣れていない場所や時期にもアジは居るかもしれませんし、私の腕では拾えていない事も多いと思います。
私のような週末アジンガーにも釣れると言う事はその時期になればアジが接岸してくる可能性があると判断して釣行場所を選択できるのではないでしょうか?
ちなみにデイアジングとなると条件が変わって来ますし不明な事も多いので、まだまだ安定して釣果をあげる事は出来ていません。
まぁそれを考えて挑むのもデイアジングの魅力の一つなんですけどね。