私が釣りを始めた時、キジハタ(アコウ)と言う魚は幻の魚と言われていました。
しかし、ホームとしていたしまなみ海道では、アコウの稚魚の放流を盛んに行っており、また環境が適していたためか、全国でもアコウの多い海域として知られていました。
実際に、私もしまなみ海道への釣行2回目から続けて5回、毎回アコウを釣りあげており、幻感覚は全く無いと思っていました。
そんな私が今日まで釣った事がなく、幻の魚と思っていたのはアイナメ。
近縁種のクジメは何度か釣ってきましたし、10cm程度のアイナメの稚魚も何度か釣ってきました。
しかし、30cmを超えるアイナメと呼べる大型を釣ったのは初。
アタリはカサゴの様でしたが、やたらとクビを振ります。
浮かせて来て見えた感じだと、な〜んだ…デカいカサゴか…って感じでしたが、最後まで抵抗します。
気がついたのは水面で横に走った時にカサゴより明らかに長い魚体が見えた時。
まさか⁈
狙いはメバルだったので、もちろんアジ同様エステルラインに長めのリーダー。
流石にこの大きさになると抜き上げは厳しいと思い、近くの石段へ誘導してフィッシュグリップで無事捕獲。
全く予想もしていなかったタイミングで、この地方では幻とも言えるアイナメを釣り上げた事に大興奮。
アイナメの生態など良く知らなかったし、デイメバリング中、潮が止まりメバルのアタリが遠のいた時に、足下の敷石際で釣れました。
一部刺身で食べましたが、臭みも癖もない上品な味わい。
片身を鍋に入れ、ポン酢で頂きましたが、火を通しても硬くならず、皮と身の間のゼラチン質が非常に旨かったです。
残りは醤油:酒:味醂=1:1:1で漬け込み、じっくり焼いて見ようと思っています。
根魚の中でも身の繊細さは別格ですね。
高級魚と言われるのも頷けます。
▼ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑様HPより
生息域
海水魚。浅い岩礁域。
北海道全沿岸、青森県〜九州南岸の日本海・東シナ海沿岸、青森県〜九州南岸の大平洋沿岸、瀬戸内海。比較的暖流の影響を受ける地域にはいない。
生態
産卵期は関東では晩秋から冬。寒い北海道では9月から11月と早い。
産卵期にはオスが縄張りを持ちメスに岩礁域の窪みなど潮通しのよい場所(縄張り)に産卵させ、オスが卵を保護する。この産卵期にオスは婚姻色の鮮やかな黄色になる。卵を守る習性があるのに、逆に卵を好んで食べる。
雑食、夜行性。