さて、梅雨も過ぎて夏を迎えると、魚の釣れない季節到来です。

見ての通り、栄養塩も無ければ水温も高すぎ、プランクトンが居なくなる環境では魚の寄りつく要素が減ります。
季節は進み夏が終わり、秋になってくると冷たい北風が表層の水温を下げていくようになります。

表層の水温が下がると言う事は、底層の水と、表層の水が、混ざり合いやすくなるということです。

夏場の高水温期に栄養のなくなったスッカスカの表層水は、底層水と入れ替わりだします。
こうなって来ると、再び海の中は全体的に富栄養化され、また全層でプランクトンが増え易くなるんですね。

春と違って水温は中層、底層でも高いままなので、春より植物プランクトンの増え方も早いです。

コレを世間一般ではターンオーバーと言います。
透明度の高い海水だったのに、1週間空けて訪れてみたら結構な濁りが入っていた。
なんて事が起こります。
春、秋は釣りのシーズンと言われますが、それは人間にとって過ごしやすい気候的なものの話だけではなく、餌となるものが増加し、釣り易くなる要素が増える事が最大の要因なのです。

その後、植物プランクトンが育たなくなる水温になり、日照が減少すると、真冬の海に逆戻り。
コレがプランクトン、栄養塩などの1年間のサイクルです。
以上を頭に入れておくと、海が今どのような状態にあるのかを知る事が出来、狙いの魚を釣るには何処を狙うべきなのかが解ります。
アジをルアーで釣りたいと考えた時、コレらを知っているのと知らないのとでは、釣り方も狙いもまるっきり変わって来ます。
誤解を恐れず言えば、食物連鎖、自然の法則を理解していないと、狙って釣る事など出来ないのです。
釣れてもたまたまアジの回遊に当たっただけ。
アジのベイトとなる小魚はいつ、何処に現れるのか?
小魚のベイト、動物プランクトンは何処に現れるのか?
そのベイトの植物プランクトンは何処に現れるのか?
それらが育つ水温、日照、栄養塩は何処で条件が揃うのか?
これは、デイアジングを始めて得た知識と経験から理解して来た事なので、ナイトアジングしかやらない人には絶対とは言いませんが、なかなか解らない事だと思っています。
勿論私もナイトアジングをやりますが、アレ?何かが違うぞ?とか、アジを見失ったら、昼間に海を観察しながらRun & Gunします。
その時、見える所に居るスズメダイ、コッパグレなどを中心に探して周るのですが、何故そうするかは、この記事を読んだ人は理解出来ると思います。

不二子を辿ればルパンにあたる的な銭形理論ですwww