只今、私が通う釣場に鯖が回遊中。
時折40cmクラスのサバが回遊して来ては、ジグやブレードにヒットします。
アジングのように神経をすり減らしながらの釣りではなく、ジギングに近い釣り方なので、キャストは爽快、しゃくりも大雑把、掛けたら良く引き、食べても旨い魚です。
しかし、やはり気になるのがアニサキスの存在。
これだけ鯖が釣れると、アニサキスとの遭遇率も上がると言うもの。
幸い私はあたった事は無いのですが、やはりアニサキスの存在は気になります。
アニサキスはクジラやイルカを宿主とし、彼らの排泄物と共に幼虫を海中に放出させます。
放出された幼虫はオキアミなどに捕食され寄生、そのオキアミを食べた魚に寄生し、最終的にクジラやイルカに成虫となって寄生するサイクルを繰り返しています。
少しでもアニサキスとの遭遇率を下げる為に、釣場にナイフを持ち込み、サバが釣れたら即頭を落として内臓を引き出してクーラーに入れるようにしています。
太平洋側と日本海側のアニサキスは種類が違うらしく、日本海側は、「アニサキス・ピグレフィー」と呼ばれ、生きているサバの主に内臓に寄生しますが、宿主が死んでも内臓に留まる事が多いのに対し、太平洋側の「アニサキス・シンプレックス・センス・ストリクト」と呼ばれる種は、宿主の死後すぐに内臓を離れ筋肉へ移動し、生食では食中毒の危険性が上がります。
しかし瀬戸内海のサバについてのデータはあまり無く、関門海峡を抜けて来る群かもしれないし、豊後水道を北上する群かもしれません。
もしくは瀬戸内海に居着いているタイプかもしれないので、兎に角注意するしか無い訳です。
アニサキスを誤って食べてしまった場合の症状としては
①下痢を伴わない猛烈な腹痛
②吐気、嘔吐
③発熱
④腸閉塞
などを発症します。
死に至る事はありませんが、苦しい思いをしなければなりません。
アニサキスを完全に死滅させる条件として、下記のものがあります。
①60℃以上の温度で加熱
②-20℃以下で48時間冷凍
少しでも身体に傷を負った場合、アニサキスは死んでしまいます。
その事からか、よく咀嚼すればアニサキスは千切れて死滅すると言われていますが、アニサキス自体に弾力がある為、咀嚼では死なない可能性の方が高いようです。
又、全てのアニサキスがそうではないようですが、紫外線に反応して光るそうです。
切り身にした段階で、紫外線ライトを当ててチェックすると言うのも、一つの手段かもしれません。
アニサキスが寄生する魚は、イカ、サンマ、サケ、イワシ、アジ、タラ、ホッケと多岐に渡り、そんな事を一々気にしていたら、生魚が食べられなくなりそうですが、自分で出来るチェックや対策はするに越した事はなさそうです。
美味しい魚なので、リスクは承知で食べてしまうんですけどね…。