好調な時は20匹、30匹と釣れるアジ。
釣り上げると暴れるので、掴み辛いですよね。
効率よく釣って行く為、フィッシュグリップを使用される方も多いと思います。
私もキープするアジについてはフィッシュグリップを使用しますが、リリースするアジについては極力使わない、魚体に触らない様、心がけています。
と言うのも、グリップを使用すると多かれ少なかれ鱗が剥がれます。
実は鱗が剥がれると言うのは、魚にとっては致命傷となり得るんです。
矢印の部分はグリップで掴んだ時に鱗が剥がれてしまった場所です。
アジの鱗の大きさを考えると、かなり広範囲にわたって剥がれていることになります。
図より、鱗と言うのは魚の体表の1番外側にあるものではなく、真皮と呼ばれる部分に埋まっているものなんですね。
ですから、鱗が剥がれると皮下組織が剥き出しとなり、そこから細菌や寄生虫に侵される確率もグンと上がってしまいます。
最悪の場合、感染症で死んでしまう事もあるんですね。
コレではリリースの意味がありません。
持ち帰ったアジを捌いてみると、グリップで握った部分が内出血している事もあります。
グリップで握ると言うのは、それくらいダメージを与えてしまうものなんですね。
リリースする魚は出来るだけ下顎を掴むグリップで掴み、素早く針を外してリリースするのがベターではないでしょうか。
もちろん下顎の組織を破壊する事になるかもしれませんが、鱗の剥がれよりダメージは軽減されると思います。