海の中の季節は、陸上の約2ヶ月遅れと言われています。
図は広島県のとある地点の観測データをグラフにしたものです。
厳しい冬の寒さが抜けて、日中の気温も上がる季節に、海の中はまだまだ冬真っ盛り。
瀬戸内海ではGW前後から水温も13℃を超えて、色々な魚種が釣れだし、海の中は春を迎えます。
私は、この水温13℃と言うのはひとつの目安だと思っています。
13℃を切ってくると、まずアオリイカが生存できなくなります。
同時に岸際に居たスズメダイ、ウミタナゴ、フグやカワハギの姿も見なくなります。
アジも厳しくなりますし、スズキも沖に出てしまいます。
釣行時に水温を測って目安にするのもいいと思います。
釣りを始めた頃
「アジングにシーズンオフは無い」
と言うメディアの情報を鵜呑みにし、真冬で水温が10℃前後しか無い時も海に通ってました。
でもまぁ釣れる訳がないんですよね…そもそも暖流が当たる事のない瀬戸内海では真冬は日本海よりも水温が低いのです。
水温が上昇し、海の中が夏を迎えるのは7月から。
表面水温が23℃を超えてくると、所謂雑魚と呼ばれる魚が沢山沿岸に姿を現します。
同時に経験からですが、23℃を超えてくると、カマスを見かけるようになります。
ルアーへの反応も良いし、塩焼きは美味しいターゲットです。
この頃になると表層と水深10mでは5℃も温度に差がありますね。
魚はより溶存酸素量の多い低水温域へと移動して行きます。
表層水温がピークを迎えるのは9月頃。
酷い時には30℃近くまで水温が上昇する時もあり、流石にそれくらいになってしまうと魚は居ないわ、赤潮が発生するわで釣りにならなくなります。
ここから冬にかけて、表層と深層の水温差がなくなり、徐々に水温が下がって来ます。
表層と深層の水温差がなくなってくると、色んなレンジで色んな魚が釣れるようになります。
アジに関して言えば、20cm中盤のサイズが接岸してくるのは水温18℃を切ってから。(私の地方での話ですよ)
それまで16〜18cmの群がメインだったのが、初冬に突然接岸してくる傾向がありますね。
ただ難しいのはこの頃は気温も水温も変動が激しく、あまりにも大きな時には急に口を使わなくなりますので、水温変化には注目しておきましょう。
人にとっての1℃の変化は、魚にとって4℃の変化に相当するそうです。
前日比で水温が3℃も変われば、魚にとっては12℃も変化した事になります。
人間でもこれくらい気温差が出れば、体調を崩したりしますからね。
まして魚は変温動物。
急激な水温変化があったら、暫く口を使いませんから、数日安定するまで待ってからの釣行が無難です。
狙いたいターゲットが、快適に感じる水温範囲を把握しておくのも重要ですね。