最近、某アジングメーカーと某灯火系メーカーが共同開発したと言うアジング用集魚灯が販売されていますが…
光源がLEDと言う時点で、あぁ……また金儲けの道具を信者に売りつけるんだな……って思ってしまいました。
と言うのも、LEDから発生する紫外線量は、白熱灯より遥かに少なく、船からのイカ漁やサンマ漁にもLEDが採用され始めていますが、いずれも投入初期には結果が伴わず、漁獲量では圧倒的に白熱灯のほうが多かったのです。最近でこそLEDでも紫外線に近い波長の光を出せるようになり、効果を発揮し始めたようですが、アジに効果があるのかは疑問です。
このサンマ漁で使われる光の波長が500nm前後。
サンマの可視領域のピークが約500nmに当たるそうです。
サンマとアジの可視領域のピークが同じかどうかは分かりません。
だいたいの魚は485〜500nmの波長に集まりやすいと言う事だけで、魚種別に見たらまったく違う結果が出るのかもしれません。
ちなみに一般に紫外線と言われる波長領域は10〜400nmです。
(極紫外線や遠紫外線と呼ばれるものは10〜200nm。
UV-Cと呼ばれるものは200〜280nm。
これらは地表には届きません。
日焼けの原因となるUV-Bは280〜315nm。
老化の原因となるUV-Aは315〜380nmです。)
ただ、冷静に考えて、沿岸のアジは集魚灯に寄るのか?と考えると、単純にそうではない気がしています。
集魚灯に寄るプランクトン(+ベイト)がいなければアジも寄る理由が無いと思いませんか?
餌となる生物が居ない限り、いつでもどこでも集魚灯を点ければアジが寄るとは限らないのです。
サンマ漁は魚探で群を探します。
群が居ると言う事は、餌も豊富にあると言う事です。
その餌を集魚灯で寄せる事で、サンマも寄せて一網打尽にするのがサンマ漁。
お判りですね?
アジも餌があり、群が居る位置を絞り込まなくては、闇雲に集魚灯を使ったからと言っても寄ってはこないのです。
考えてもみてください。
日本全国の漁港や防波堤には昔から常夜灯(白熱灯)がありました。
その中でも釣果に地域差が出ると言う事は、釣れる地域はベイトが豊富であり、アジの生息数が多いと言う事なのです。
そう言った場所で集魚灯を使えば効果は得られるとは思います。
ではアジが居ない、ベイトとなるものが居ない場所で使ったら???
アジング専用集魚灯……。
コレがあればいつでも何処でも……。
申し訳ないですが、メーカーの売り文句を疑いもせずに飛びついている方々はネギを背負ったカモでしかないのかもしれません。